スクラッチノイズの除去


最近、昔のアナログレコードが見直されてきたという話題があります。しかしアナログレ コードの大敵は、ゴミや埃がレコードに吸着することです。
そうして発生するスクラッチノイズというのは、レコード針がゴミの粒の上を乗り越える時 に発生するだけですから、本来は極めて短い半波の、ほとんど音にもならない波形で す。

ところが過渡特性が悪い安価なカートリッジを使用すると、振動はすぐには収まらず、後 を引き、ノイズが何倍にも拡大されて盛大に出てくることになるのです。
このようなことは、カートリッジのみならず、アンプやスピーカーにもあります。従って、ア ナログレコードを試聴する場合は、出来るだけ高性能のMCカートリッジを使用するよう お勧めします。



スクラッチノイズが多い場合は、シンセサイザーなどの音楽よりもクラシックのほうが圧 倒的に気になります。電子音楽の場合はノイズか楽器かの区別がつきにくい場合が多 いからです。スクラッチが無いほうが良いに決まっておりますが、そうなると、テレビでは スクラッチだらけの旧作映画が放映されますから観るに堪えないでしょう。聴覚よりも視 覚の方がスクラッチノイズには敏感ですからね。



ところで、丸針の方が接触面積が少ないせいか、スクラッチノイズが少ないように感じま すが、そうともいえないと思います。といいますのは設置面積が大きければ、同じ針圧 の場合、針先がレコード盤にめり込む度合いが減りますので粉塵の影響が少なくなりま す。
たとえば道を歩いていて、女性のハイヒールの”かかと”で足を踏まれるか、”つま先”で 足を踏まれるかの違いです。もちろん接触面積が小さい”かかと”で踏まれるほうがはる かに痛いです。

私の場合、アナログレコードを過去の資産として、どのように整理するか色々悩んだ 末、CD−Rでディジタル化することにしたのです。そのためには出来るだけ良い音で残 したいということから、周波数特性や過渡特性に優れたMCカートリッジで再生しており ます。
一度ディジタル化してしまえば、あとはパソコンのソフトでどのようにでも加工することが できます。

おわり



トップへ
トップへ
戻る
戻る
前へ
前へ