70ミリ映画と普通の映画の歴史


普通と言うよりも「標準」と言ったほうが良いかも知れませんが、エジソンによる発明の 「35ミリ方式」が今も標準となっています。これは、35ミリフィルム幅で、1コマにつき4つ のパーフォレーション送りという基本構造になっています。

シネマスコープ方式も35ミリフィルム幅で、これはカメラのレンズの前に、アナモフィック レンズを付けて水平方向に画像を圧縮して撮影し、映写の際も、このレンズを通して投 影します。こうすることにより水平方向に延伸させて、もとの画面に戻し縦横比、1:2.35を 得るものです。

やがて、シネマスコープ時代から70ミリ映画時代に突入します。
1950年代から1960年代にかけての「ベン・ハー」、「エル・シド」などのスペクタクル70ミリ 映画全盛時代には、トッド・AO方式やスーパーパナビジョン70方式、そして、MGM65方 式、ウルトラパナビジョン70方式がありました。


前者のトッド・AO方式やスーパーパナビジョン70方式は非圧縮型のプリントで、トッド・A O方式は映写画面の縦横比は、1:2.21で6チャンネルの立体音響方式を持っておりまし た。一方、後者のMGM65方式、ウルトラパナビジョン70方式は、圧縮型プリントで縦横 比1:2.5の映写画面を得ています。
他に、撮影は35ミリで行い、これを拡大プリンとして70ミリフィルムとした準70ミリ映画方 式にスーパーテクニラマ70方式がありました。

そのほかに、パラマウント社のビスタビジョン方式がありますが、これは35ミリフィルムを 横方向に走行させ、35ミリ方式の2倍の面積のパーフォレーション8個分を1画面として 映写画面の縦横比を1:1.85を得ています。

その後、家庭にテレビやビデオ、LDそしてDVDが普及していくにつれ、映画は、それら のソースとして甦えり新しい道を歩むことになるのです。

おわり



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