オーディオ愛好家の分類


オーディオ愛好家を大別しますと、ファンとマニアとマッドの3つに分けることができると 思います。これら3者間に境界線を引くのはたいへん難しく、異論があると思いますが、 ここでファンとは、メーカー製のセット、あるいは販売店任せ、雑誌の評論家任せのコン ポーネントで満足して、音楽を楽しんでいる人たちと言ってよいでしょう。

マニアというのは、やたらと情報をほしがり、従って情報に明るく、しかし、明るい割には 資金不足のため、得られた情報を有効に活用することが少ない。そして、あれやこれや とシステムをいじくり回すのを生き甲斐としています。
金銭に多少の余裕ができると、貯金もせずに、買い換え、買い増し、グレードアップに金 をつぎ込み、ほかの装置と聞きくらべては、自信をつけたり、がっかりしたりしながら音と 音楽とを同時に楽しんでいる人たちです。

最後にマッドとは、別名、「音キチ」とも呼んでいるようです。
オーディオの魔性にとりつかれ、次第に重症のオーディオ中毒におちいります。
末期的には幻想と狂気の中に「絶対の音」を求めてオーディオの泥沼にズブリはまりこ む、ぬけ出そうともがいても、かえって深みにはまりこむばかりで、ついには、家庭や友 人、自分の職場など、ありとあらゆるものを捨てて顧みぬようになります。麻薬中毒患者 と似た状態の人たちのことで、つまり「廃人」同様になっている人たちです。

オーディオの真髄はマッドにまでいかなければ、つかめないのかもしれませんが、家庭 の安全と平和のために、マニアの段階で留まるのが無難です。オーディオ愛好家と装置 との相性は、ごくおおざっぱにいって、ファンにはセット物が向いています。マニアにはも ちろんコンポーネント。そしてマッドに向く装置はありません。だからこそマッドなのです。

ところで、ここを読んでいる皆さんは、ファンなのかマニアなのか、それともマッドなの か、次のテストで判定してみましょう。各設問について三つの答えが用意されていますか ら、その中で比較的近いと思うものに〇をつけてみましょう。

(A)オーディオ評論、あるいは評論家についてどう思いますか
  1. あまり関心がない
  2. 大いに関心がある。評論家の意見は非常に参考になる。
  3. くだらん、バカモノばかりだ

(B)自分の耳に自信がありますか
  1. そんなことは別に考えたこともない
  2. 自信満々だ
  3. 自信がないが、それを表面には出さない

(C)ドルビーディジタルをどう考えますか
  1. あまり関心がない
  2. 金とスペースの点で余裕があればやってみたい
  3. 非常に抵抗を感じる

(D)隣家からオーディオの音量について苦情を持ちこまれたら
  1. 非常に恐縮する
  2. 腹が立つ
  3. 完全に無視する。あるいは音量を上げる

(E)生の演奏とオーディオとどっちがよいと思いますか
  1. 生がよい
  2. どっちもよい
  3. オーディオがよい

(F)他人の持っている装置を聞いてみたいと思いますか
  1. どっちでもいい
  2. 聞いてみたい
  3. 聞きたくない

(G)FM放送の音がビリついた、どうします
  1. 気にもしない、そんなものだろうと思う
  2. 装置をチェックする
  3. 放送局に電話してドナリつける。またはネットワークで放送局の悪口雑言を     書きまくる

以上、○をつけた答えのナンバーを合計し、10以下ならファン、11〜19ならマニア、20以 上ならマッドと考えていいでしょう。

さて、皆さんの自己診断結果は如何でしたでしょうか。

おわり



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