石炭ストーブ


古い思い出話になりますが、札幌で、馬車が石炭を運んでいた時代は、私がまだ子供 の頃で、昭和20年代〜30年代前半かと思います。特に、馬車や馬ソリで思い出すの は、便所の汲み取りでしょうね。汲み取り屋さんが桶をかついでよたよたと歩いている姿 を思い出します。

さて石炭ストーブですが、昔から色々使っていましたね。投げ込み型のキングストーブ や、貯炭式のカマダストーブは長期間使っておりました。その後、新型のルンペンストー ブ、と申しましても内釜だけ替えられる形式ですが、この新型ルンペンストーブを使う頃 には灯油ストーブも出てきました。



石炭ストーブで厄介な事は、煙突が詰まるため定期的に掃除が必要になることですね。 私も子供ながら大変な事だなあと思っていたら、成長するにつれて、その煙突掃除をさ せられることになりました。まあ、一番困るのは、油煙がかかるため汚いということです ね。煙突掃除が終わった後は、必ず風呂に入らなければなりませんでした。当時は自 宅に風呂を設けるのも大変な事だったようです。

石炭を置く場所は、「石炭小屋」とか「炭小屋」などと呼んでおりました。平均的な家庭 で、一冬に3トン位の石炭を焚きますから、炭小屋の大きさは、面積が畳2枚〜3枚くら いで、高さが2メートルくらい必要でした。石炭の取り出し口は、幅30センチくらいの板 を数枚重ねて仕切り、石炭が減ってくると1枚ずつ抜いていきました。いま、石炭をどこ で扱っているのか分かりません。これも時代ですね。

おわり



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