宗教の発生と消滅


宗教は、縄文時代よりも以前の無階級社会で発生しました。それは、人間の能力では 解明できない現象を全て神の業にしたのです。たとえば風の神、火の神、太陽の神、海 の神、月の神、雷の神、河の神などです。

宗教の起こりは、人間が精神の働きについても、自然の様々な現象についても、科学 的な解明ができなかった有史以前の未開状態にあります。しかし、倭国に弥生人が到 来したころから縄文時代は滅び、奴隷制度の弥生時代に移行します。弥生時代は戦争 の時代でもあったため、その頃から奴隷制度が根付き、邪馬台国の卑弥呼の時代に は、中国大陸の魏に多数の奴隷が朝廷への献上物として送られたのです。


やがて、中国から仏教が伝来します。階級社会では、不平等な社会から生み出される 不幸や悩みに基づいて宗教が存在し続けます。特に奴隷制度が強ければ強いほど、不 平等が痛烈に感じるような状態になり宗教はますます力をつけることになるのです。

世界でも、奴隷制度だった古代には様々な宗教が発生しましたが、中世になると支配 階級が宗教を利用するようになります。つまり、国王や皇帝は神(教会)やローマ法王庁 からの信認を受けなければ王冠をかぶれなかったのです。このように国王や皇帝は、 神の名の基に国を治め、他国を侵略して植民地を広げ帝国を築いていったのです。
中世におけるキリスト教や仏教、そして回教などの宗教は被支配者階級のために発生 したにも関わらず、一般庶民などの被支配者階級を抑圧するための強力な武器と化し た時代だったのです。

未開時代からの長い間、養い育てられた宗教は、現代のような民主主義の時代になっ たとしても、なかなか消え去りはしないものです。人々の間から、不平等感や差別意識 がなくなり、不幸や悩み、戦争や災害などの恐怖、貧富の差が消え去れば宗教は自然 消滅するものと思います。これは国家神道でも同じことです。

”足の裏教”の場合は、宗教ではなく単なるビジネスです。人の弱みにつけ込み、信者に 借金までさせてお金を巻き上げるとは絶対に許せません。健康のためには青竹踏みで 足の裏を刺激すればよいのです。宗教に限らず、詐欺などに引っかかりやすい人は意 志が弱かったり自分の思想信条を持たない人に多いのです。

青森県には、私の知人が多数おり、田代温泉や十和田湖には何度も行きました。数年 前、弘前での結婚式に招待され、空港からバスで弘前市内に向かう途中、面白いとい いましょうか珍しいものを見てしまいました。それは、ある社(やしろ)の両側に、こま犬 やお稲荷さんではなく、石で作った馬を対にして置いてあったのです。私は披露宴の挨 拶を頼まれていたため多少緊張していたのですが、それがほぐれました。

おわり



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