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                                           紀元前221年、中国の戦国時代。疲弊する農民を見かねて立ち上がった一人の王族、秦王(勝新太郎)は、世界で最初、最大の統一国家、秦を建国し自らを始皇帝と称し、新たに咸陽を国都と定め、中央集権制度を確立した。 
                                           中国全土に平和がもたらされ始皇帝の偉業は着々と進められていったが、中でも豪華を極めた阿房宮は国民の目をみはらせた。 
                                           美姫三千を越えるといわれるその中で、とりわけ朱貴児(山本富士子)という美しい女を皇帝は愛した。 
 
                                           一方、燕の王族、太子丹(宇津井健)は、ひそかに秦への反抗の機会を狙っていた。太子丹は、策をめぐらして刺客、荊軻(市川雷蔵)を咸陽に送りこんだ。皇帝に拝謁した荊軻は、隙をうかがい、隠し持った短剣を始皇帝の胸につきつけた。 
                                           しかし武人の情から、王者に相応しい最後をという朱貴児の所望を聞入れたために、荊軻は皇帝を打ち損じる。そしてたちまち近衛兵に囲まれた荊軻は、自らの胸を開き近侍の剣を受けた。計の破れた事を知った太子丹は、旧王たちの軍隊を集結させて総攻撃をかける。 
 
                                           始皇帝の軍との激突がくりかえされたが燕の王族、太子丹の連合軍は遂に壊滅。だが、この留守に咸陽は北域の蛮族に襲われ、阿房宮にあった朱貴妃も敵の矢に倒れた。 
 始皇帝の世紀の大事業、秦国を悠久の平安におくために、北方の侵入を防ぐ長城の建設はこの時から始ったのである。 
 
                                           万里の長城の建設は、まさしく難工事であった。幾千、幾万もの人が狩り出され七年目を迎えてもなお完成し得なかった。この頃から国民の間に皇帝の暴政に対する不満の声がふつふつとして湧いてきた。 
                                           
                                           儒学者、于越(長谷川一夫)は、若い儒生万喜良たちを集めて、激しく政治の腐敗を説いた。これに対して、丞相、李斯は法令を出して一切の書物を焼き払い、儒学者を捕えて生き埋めにしてしまった。 
                                           
                                           李斯はまた、捗どらない長城工事に人柱を立てることを進言した。 
                                           夫が長城に埋められていることを覚った姜女(若尾文子)は、長城への長旅に出発した。難渋を重ねて彼女はとうとう長城に到達したが、そこに待っていたのは盗賊たちの群だった。 
                                           
                                           あわや暴行されようとした時、屈強の若者が飛出して危急を救ってくれたが、彼こそ、かつて皇帝が政王であった頃の忠臣、李唐(東野英治郎)の息子、李黒(本郷功次郎)の成長した姿であった。幼な心に残る皇帝の姿がまことか、人民の怨嗟の的の皇帝が真実か、この目で確かめようと李黒ははるばる訪ねてきたのだった。 
 
                                           万喜屍之処と刻まれた六角堂に、姜女は頬ずりするように崩れた。姜女が城壁におのれの額も砕けよとばかり打ちつけると、突如大音響と共に大地震が起り、城壁は崩れ落ちた。 
                                           姜女は捕らえられ、姜女処刑の場に現れた皇帝は、そこにかつての李黒少年を見出して万感胸迫る思いであった。李黒は民の声を聞いてほしいと訴え、姜女の助命を乞うた。 
 
                                           李黒の身に代えてもという激しい嘆願に皇帝は遂に女を許した。大群衆の歓呼の中で、姜女は胸を貫いていた。 
 この頃から始皇帝は、徐福(中村鴈治郎)に不老長生の術を探索するよう求めた。 
                                           一方、燕の王族、太子丹は、執拗に政(始皇帝)の命を狙い続ける。そして始皇帝は、巡遊先に潜んでいた太子丹と刃傷沙汰になり、瀕死の重傷を負う。この時、反乱軍の襲撃が告げられた。平和は破れ、再び戦いが始まった。 
                                           大軍を率いて進軍する瀕死の始皇帝には、十数年かけて完成した世界最大の長城によって、全ての人民が平和で豊かに暮らす事ができるという夢が沸々と湧き起ってくるのだった。<完>    | 
                                         
                                        
                                          | 今日は疲れたので、感想は後日掲載します。<石川栄一> | 
                                         
                                      
                                     
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                                           日本で始めて70mmフィルムによって製作された劇映画。大映専属スターや歌舞伎界、新劇界など幅広い分野のオールスターキャスト総出演により仏教の開祖・釈迦の生涯を描いた大スペクタクル映画である。 
                                           
                                          あらすじ 
                                           
                                           紀元前四六二年頃、ヒマラヤ山脈の麓の小さな国、釈迦族の中心地、カピラ城の城主の子としてシッダ太子が誕生する。 
                                           シッダ太子は七歩歩いて右手で天を指し、左手で地を差して、「天上天下唯我独尊」と宣告する場面からこの物語は始まる。 
                                           
                                           20年後、シッダ太子(本郷功次郎)は、スパーフ城で開かれた婿決めの武芸大会で、従兄のダイバ・ダッタ(勝新太郎)を打ち負かし、美貌の誉れ高いヤショダラー姫(チェリト・ソリス)を妻に迎える。 
                                           しかし、自分の恵まれ過ぎた境遇と、カースト制度という身分差別が生む世の無常に悩むシッダ太子は、遂に旅に出て出家する。 
 
                                           出家したシッダ太子を想い嘆き暮らすヤショダラー姫に邪な愛を抱くダイバ・ダッタは、ある夜、シッダ太子の振りをしてヤショダラー姫に近づき、彼女を犯す。ヤショダラー姫は自害し、ダイバ・ダッタは釈迦族を追放される。 
 
                                           シッダ太子は、荒野や原始林を経て放浪の旅は続き、やがて菩提樹の下で、6年間の瞑想の行に入る。森からは、様々なマーラ(悪魔)が現れ、悟りの邪魔をしようと太子を誘惑し攻めてくる。 
                                           しかし村の女ヤサ(京マチ子)の力添えにより、ヤショダラー姫の死をも乗り越え、太子はついに悟りを開く。 
                                           
                                           村の女ヤサは帝釈天の仮の姿であり、太子はここに「仏陀」となる。仏陀(シッダ太子)の許には、全国から教えを乞うて人々が集まるようになる。 
                                           一方、ダイバ・ダッタは仏陀を倒すため、シュラダ行者(東野英治郎)の下で神通力を身に付け、マガダ国のアジャセ王子(川口浩)に取り入って、インドラ神を祀ったバラモン教の大神殿都市を建造し、仏教徒を迫害し、処刑を行う。 
 
                                           やがてダイバ・ダッタの行いに疑いを持ったアジャセ王子は、ブッダの教えを受けて、ダイバ・ダッタから離れる。 
                                           これを知ったダイバ・ダッタは、アジャセ王子に父王殺しの濡れ衣を着せて、インドラ大神殿でマガダ国王となることを宣言。仏教徒を火刑の生贄にしようとする。 
                                           
                                           このとき、ついに仏陀の怒りが奇跡を呼び、激しい地震と地割れが大神殿を襲い、たちまち神像は崩れ、ダイバ・ダッタは地割れに呑みこまれていく。自らの非を認め許しを乞うダイバ・ダッタに仏陀の慈愛は差し伸べられ、仏陀はその命を救う。 
 
                                           それから数年、ブッダの慈愛の教えは全国に広まっていた。 
                                           やがて入滅の時を迎える仏陀だったが、その教えは人々の中に刻まれ、永遠に継がれていくのだった。<完>   | 
                                         
                                        
                                          
                                          
                                            
                                              
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                                                      | ダイバ・ダッタは釈迦の説法中に、信者たちが灯した油の火を神通力で消すが、貧しい老婆が髪を売り払って買った油の火だけは消せない。貧しい老婆の一心不乱な帰依の方が尊いと示す場面。 | 
                                                     
                                                  
                                                 
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                                                            『出演者』本郷功次郎 チェリト・ソリス 勝新太郎 市川雷蔵 山本富士子 中村玉緒 京マチ子 川口浩 杉村春子 東野英治郎 中村鴈治郎 市川壽海 山田五十鈴 
                                                            『監督』三隅研次 『脚本』八尋不二  『製作』永田雅一 
                                                            『音楽』伊福部昭 『撮影』今井ひろし 『特撮』牧浦地志 
                                                            『編集』菅沼完二 『製作国』日本   『上映時間』157分 
                                                            『製作会社』大映京都撮影所 『公開』1961年11月1日  
                                                       
                                                            『釈迦』仏教の開祖・釈迦の生涯。日本で始めて70mmフィルムによって上映された国産の劇映画作品である。 | 
                                                           
                                                        
                                                       
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                                                      感想 
                                                 
                                                 この映画を初めて見たのは、映画館ではなくて、30年くらい前に買ったVHD(VHSビデオテープではない)ビデオディスクです。もちろんDVDやBDも販売されていない時代、レーザーディスクもこの映画「釈迦」はリリースされていない頃です。 
                                                             
                                                             釈迦族のシッダ太子は、武芸大会で従兄のダイバ・ダッタに勝利して美貌のヤショダラー姫を妃にしますが、恵まれすぎた境遇とカースト制(格差社会)に疑問を持って出家するというのは、現在の社会では、高名な僧侶であっても考えられないし、21世紀になっても格差社会が続いているのはなぜでしょう。 
                                                 
                                                 1970年代ごろの日本は、男女とも9割以上が自身を中流と認識していたことから「一億総中流社会」と呼ばれていましたが、1980年代から徐々に格差の拡大がはじまり、1990年代にバブルが崩壊し、不景気に突入してからは「格差社会」が問題になっています。 
                                                       資本主義経済では、競争原理が働き、その経済や所得に差が生まれるのは必然ではありますが、現在、その差が格差と呼べるほど大きなものとなっています。賄賂や裏金などで、自己の欲望を満たすような政治家が多い日本では「格差社会」問題は永久に解決しないでしょう、 
                                                       
                                                       さてシッダ太子ですが、菩提樹の下で6年間の瞑想期間に入り、様々な誘惑を退け、ついに悟りを得て仏陀となります。 
                                                             この菩提樹の名前は、パーリ語及びサンスクリット語の“budh”という語根に由来し、覚醒する転じて、”知り尽くす”、または”完全に理解する”という意味をもつそうです。 
                                                 
                                                             この時点から、シッダ太子の姿が画面から消えて、仏陀の影、あるいは、仏陀の声のみの出演になります。たとえば、あの超大作史劇「ベン・ハー」に登場するキリストのように、影や後ろ姿の映像になります。 
                                                             映画『釈迦』を取り巻く、数多くの場面やエピソードのほとんどが「善」と「悪」の対比を際立たせるものであり、善玉の代表が「シッダ太子=仏陀=釈迦』。悪玉の代表が「ダイバ・ダッタ」として描かれているので、仏教に興味が無くても非常に分かりやすく、大変おもしろい内容になっています。 
                                                       
                                                 この映画「釈迦」の制作費は、当時のお金(初任給が13,000円位の頃)で5億円、公称7億円。 
                                                             エキストラの数5,000人。壮大なスケールのロケーションとセット、そのシーンだけはキャメラマンの名手・宮川一夫が撮影。 
                                                             全編156分-2時間36分という大作です。 
                                                             
                                                             そして、映画「釈迦」クライマックス、数多くの敵を迫害してきた悪玉の代表「ダイバ・ダッタ」が地割れに呑みこまれて命乞いをするシーンでの、仏陀の寛容さと慈悲慈愛は、いまの社会でも規範としなければならないシーンだと思います。 
                                                       
                                                 また、とにかく女優陣の美貌に圧倒されます。 
                                                             昔、むかしその昔、日本にもこれほど美しい女優がいたのだと、つい、うっとりと見とれてしまいます。  | 
                                                           
                                                        
                                                       
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                                            あらすじ 
                                             
                                             「ブルータス、お前もか!」の名台詞で知られるシェイクスピアの同名戯曲を映画化した壮大な歴史スペクタクル映画である。 
                                             シーザーがポンペイを破って凱旋してくるところから劇は始まる。 
                                             栄光のローマ共和制を築きあげた、英雄ジュリアス・シーザー(サー・ジョンソン・リチャード)の凱旋の日だ。 
                                             
                                            「サー(英語: Sir)」は、イギリスの叙勲制度における栄誉称号であり、ナイト(騎士に由来する勲位)に与えられる称号である。 
                                             
                                            「ポンペイ(グナエウス・ポンペイウス・マグヌス)」 
                                            (紀元前106年9月29日-紀元前48年9月28日)は、共和政ローマ後期の政務官。シーザーおよびクラッススと第一次三頭政治を行ったが、ローマ内戦でシーザーに敗北、最終的に暗殺された。 
                                             
                                             
                                             シーザーは、側近マーク・アントニー(チャールトン・ヘストン)、ブルータス(ジェイソン・ロバーズ)等を従え、ローマ市民の熱狂的な歓呼に迎えられる。その時、占い師と名乗る男から「3月15日に気を付けよ」と叫び声がかかるが、シーザーは気にも留めず立ち去る。 
 
                                             シーザーが、ローマ市民の前で捧げられた王冠を三度辞退したという報告を聞いた共和政維持の立場をとる元老院勢力の重鎮キャシアスは『終身独裁官』という神のような権力を手にしつつあるシーザーに不満を抱いており、ブルータスにシーザー暗殺をそそのかす。 
                                             
                                             暗殺実行の日の夜明け前、説得に訪れたキャシアスたちに、ブルータスは今回の決起の目的はローマに自由を取りもどすためであり、その聖なる儀式の生贄としてシーザーを倒すのだと説く。 
                                             シーザーの忠実な部下であるアントニーも殺そうとするキャシアスらの提案は、ブルータスによって斥けられる。 
                                             
                                             夜が明けて、占い師が「3月15日に気を付けよ」と忠告した日。 
                                             シーザーが殺される悪夢を見た妻が元老院へ向かおうとするシーザーの外出を止めようとする。 
                                             そこに、謀の一味であるブルータスがシーザーを迎えに来る。 
                                             共和政ローマを維持する立場のキャスカなど、ほかのメンバーも合流、シーザーの側近アントニーも現れ、皆で元老院へと向かうことになる。 
                                             シーザーが元老院に到着すると、暗殺計画の一味の者が、言葉巧みに側近のアントニーをシーザーから引き離す。 
                                             そして、まずキャスカ、続いて謀の一味が、次々とシーザーを刺し、ブルータスがとどめの一太刀を振るう。 
                                            「ブルータス、お前もか!」最後の言葉を残して、シーザーは逝った。 
                                             
                                            
                                              
                                                
                                                    | 
                                                 
                                                
                                                  『ユリウス・カエサルの死』 
                                                  ヴィンチェンツォ・カムッチーニ画,1805年頃(出典)Wikipedia | 
                                                 
                                              
                                             
                                             
                                             思いどおりシーザー暗殺をとげたキャシアスは、自分たちの壮烈な行為に酔いしれる。元老院の前で混乱する群衆に対してブルータスは、今回の決起の真意を、筋道を立てて説明する。 
                                             ブルータスのことばに感動した群衆は、彼を家まで送ろうとするが、ブルータスは「アントニーがシーザーの死を悼む演説をするから、残って聞いて欲しい」と言い、その場を去ってしまう。 
                                             
                                             ブルータスから暗殺の非難はしないことと、くぎを刺されていたアントニーは、ブルータスを讃えるふりをして、言葉巧みに群衆のこころをひっくり返す。 
                                             アントニーに煽動された群衆は暴徒と化しブルータスの家に火を放ったり、殺人を犯したりする。さらにアントニーは、シーザーの遺言状まで見せて「シーザーはすべての市民に遺産を残している」と群衆を煽る。 
 
                                             戦闘の準備を進めるブルータスの天幕にシーザーの亡霊が現れ、「フィリパイの野で会おう」と言って消える。ブルータスは、戦闘を前にして、不吉な予感におびえるキャシアスを励まし、敗れたときの身の処し方を話して、最後の別れをする。 
 
                                             いよいよ、フィリパイの野で、ローマ人同士の戦闘がはじまる。 
                                             初めはキャシアスの軍勢が優勢に戦っていたが、戦乱のなか、味方であり親友でもあるティティニアスの軍勢が敗北したとの誤報に絶望し、キャシアスは自害する。その死を知ったティティニアスも後を追う。 
                                             そして、ブルータスの軍勢も、敗色濃くなることを見て取ると、シーザーに鎮魂のことばをひとこと言って、ブルータスも自害する。 
                                             
                                             その亡きがらを前に、ブルータスの高潔を讃えるアントニーのことばで劇は終わる。『ジュリアス・シーザー』<完>  | 
                                           
                                        
                                       
                                      
                                        
                                          
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                                            ジュリアス・シーザー <Julius Caesar> 
                                             
                                            『出演者』チャールトン・ヘストン ダイアナ・リグ  サー・ジョン・ 
                                                 ギールグッド ジェイソン・ロバーズ ロバート・ヴォーン 
                                            『監督』 スチュアート・バージ 『脚本』 ロバート・ファーニヴァル 
                                            『原作』 ウィリアム・シェイクスピア「ジュリアス・シーザー」 
                                            『製作』 ピーター・スネル   『音楽』 マイケル・J・ルイス 
                                            『撮影』 ケネス・ヒギンズ   『上映時間』 117分 
                                            『公開』 1970年6月4日    『製作国』 イギリス | 
                                           
                                          
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                                                  <感想> 
                                                   
                                                   この映画は私が23歳の時に札幌劇場で見た映画です。 
                                                   イギリスの映画「ジュリアス・シーザー 」は、シェイクスピアの戯曲を映画化したとあって、非常に理屈っぽい内容です。演説のみで、如何にして民衆を扇動するかを単純に描いております。 
                                                   
                                                   古代ローマ人はそう簡単に他人の言葉に乗せられなかったと思いますが、性格が単純なのか、それとも不満のはけ口がなかったのか分かりませんが、すぐに熱狂的に言葉の魔術に扇動され、のめり込んでしまうのは、ラテン系の特徴でしょうか。 
                                                   
                                                   シーザーの「ブルータス、お前もか!」というのは、シェイクスピアの創作ですが、信頼していた者の裏切りを表現するラテン語の詩的な格言で、ガイウス・スエトニウス・トランクィッルスが『皇帝伝』に記した"tu quoque, fili mi" (息子よ、お前までが)という言葉が元になっているとされています。 
                                                   
                                                   専制ローマにならないように、共和政維持の立場をとる元老院勢力のブルータスらによるシーザーの暗殺は成功したかのように思えましたが、その後、共和制ローマには、皮肉にも専制君主制が敷かれることになります。 
                                                   結局のところ、権力を握るには「口が巧い」だけではダメだと言うことです。何時の時代でも、権力のみならず、物事を成功させるには「人心掌握力」が物を言うのでしょう。「人心掌握力」があれば猫も杓子も権力を握れると言うことです。 
                                                   
                                                   「ブルータス、お前もか!」についてですが、私の経験では、男や女に関わらず、人間は誰でも裏切ります。 
                                                   理由は、お金のため、栄華栄達のため、利害関係や自己保身のためなど様々ですが、人付き合いは、まず『人間は誰でも裏切る』という前提で付き合うことが非常に重要です。 
                                                   私の娘にも、人をあまり信用するなと忠告しております。 
                                                   普段からそのように心がけていれば、友人に裏切られたとしても「ああやっぱり」と思うだけで、すぐに諦めが付きます。 
                                                   
                                                   人を信用しないことの利点として、詐欺に遭うことは絶対にない。商人に騙されてボロ儲けされることもない。 
                                                   女に騙されることもなく、後妻業や結婚詐欺、そして美人局の防止にもなり、催眠商法、TVCMおとり広告や誇大広告、悪徳商法対策など、良いことばかりです。 
                                                   
                                                   人間、特に商人の言葉には必ず裏があり、それを推察することも面白いものです。例えば、商人が口癖のように使う「お得ですよ」という欺瞞的な言葉にしても「お得ですよ」というのなら、いったい誰が損をするのかという疑問も出てきます。商人は損をしてまで物を売ることはしないからです。 
                                                   これと同様に詐欺師の常用語であり共通語の「必ず儲かる」話は、普通、他人に話すことなど絶対ありません。 
                                                   「裏切り」から「詐欺」の話しになりましたが、私は同じようなものと考えています。 
                                                   
                                                   商人や詐欺師そして政治家の言葉も信じる者は救われません。 
                                                   これから総理になろうとしている故・安倍総理が女装したような御仁も、嘘つきの「大口」に手足を付けて洋服を着て歩いているようなものです。 
                                                   そして腐乱生体と化した裏金議員がゾンビの如く蘇り、日本の国政に携わろうとしていることは、日本の恥であり、日本国の象徴である天皇陛下に申し訳ないというのは、こういう時に使う言葉です。 
                                                   
                                                   私は政治には全く関心がありません。それどころか政治は嫌いです。現在の政治には腐敗臭まで感じています。 
                                                   私は、「来るもの拒まず、去るもの追わず」の精神で生きてきましたし、これからも群れを嫌い、群れを作らず、群れに入らず、その精神に基づきながら、社会正義のために闘い続けます。  | 
                                                 
                                                
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                                          あらすじ
                                           
                                           西暦809年、ヨーロッパを統一したフランク王国(5世紀後半にゲルマン人の部族、フランク人によって建てられた王国)の大帝は、バグダッドに親善使節団を派遣した。 
                                           ルノー(ジェラール・バレー)を大使としたその使節団は、砂漠のなかを進む途中で、シエラザード(アンナ・カリーナ)の妹を助ける。 
                                           シエラザードはアラビアのハルアン王の王妃候補であったが、盗賊に囚われていたのだった。 
                                           ルノーは、シエラザードを奪還すると同時に、恋におちてしまう。 
                                           
                                           シエラザードが囚われていたのは、反乱軍ザカール将軍の陰謀であった。自らの情婦を王妃として送り込み、王国の乗っ取りを企図していたのだ。かくしてシエラザードは王妃に選ばれたが、フランク王国の騎士団はシエラザードを奪還、ルノーとともにバグダッドを去る。 
                                           
                                           それでもシエラザードを愛していたハルアン王は激怒し、騎士団からシエラザードを再奪還した。そこに、反乱軍が王宮を攻撃、ハルアン王とシエラザードはともに脱出した。 
                                           逃れるハルアン王は、ルノーら騎士団と出会い、ルノーらは義憤を感じて、ハルアン王軍と連合してザカール将軍の反乱軍を滅ぼした。 
                                           重傷を負ったハルアン王は、病床にルノーとシエラザードを呼び、ふたりの結婚を祝福した。<完>  | 
                                         
                                        
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                                                Shéhérazade (1963) │ Anna Karina With Anna Karina, Gérard Barray, Antonio Vilar, Giuliano Gemma and Marilù Tolo. Directed by Pierre Gaspard-Huit. In French, without subtitles. Renaud de Vill. 
                                                Shéhérazade (Pierre Gaspard-Huit, 1963) Anna Karina. 
Stars:Anna Karina, Gérard Barray, Antonio Vilar | Director:Pierre Gaspard-Huit Writers:Pierre Gaspard-Huit (screenplay), Pierre Gaspard-Huit (story), 4 more . 
With Anna Karina, Gérard Barray, Antonio Vilar, Giuliano Gemma and Marilù Tolo. Directed by Pierre Gaspard-Huit. In French, without subtitles. Renaud de Vill. | 
                                               
                                            
                                           
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                                                <感想> 
                                                 
                                                 この映画は、私が高校生の時に見たのですが、チャートン・ヘストン主演の「ベン・ハー」や「エル・シド」といったアメリカのスペクタクル映画と比べたら、巨大なセットもなく、エキストラも圧倒的に少ないのですが、「千夜一夜物語」の美姫シエラザードに「トリスタンとイゾルデ」の伝説を加味した恋愛スペクタクルといった内容で、若い人向けの映画に仕上がっています。 
                                                 
                                                 王様が妃を選ぶシーンでは、美人コンテストのようなシーンが続き、そして、シエラザード(アンナ・カリーナ)が偽の毒杯を飲むシーンでは、ハラハラドキドキとスリルがありました。 
                                                 また、他の大作映画と異なり、宗教色がないことも非常に良かったです。 
                                                 若くて美しいアンナ・カリーナを売り出すための作品のようにも思え、肩が凝らず、気楽に娯楽映画を楽しむための陽気なフランス人やイタリア人好みの内容だったと思います。  | 
                                               
                                            
                                           
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                                          名女優クラウディア・カルディナーレさん死去 
                                           
                                           1960~70年代にかけて映画「8 1/2」「山猫」など数々の名作に出演したイタリア人女優クラウディア・カルディナーレさんが9月23日、死去したとAFP通信が報じた。87歳だった。
                                           
                                          映画「ブーべの恋人」あらすじ 
                                           
                                           ファシズムの傷跡が濃厚に残る第二次世界大戦末期の北イタリア、トスカーナ地方。1944年、戦争は終わった。 
                                           マーラ(クラウディア・カルディナーレ)の家にブーベ(ジョージ・チャキリス)という青年が訪ねてきた。 
                                           
                                           戦争中ブーベは、ファシスト相手にパルチザンとして戦っていたが、戦友のマーラの兄サンテの最期を報告しに来たのだ。ブーベはマーラにパラシュートの切れ端の布を与えてから立ち去った。 
                                           マーラは、ブーベに恋をし婚約する。しかしブーベは、事件に巻き込まれて、ファシスト(憲兵)の息子を射殺する事件を起こし、追われる身になる。 
                                           国外逃亡したブーベと離ればなれになったマーラは彼を待とうとするが、誠実な青年ステファーノ(マルク・ミシェル)と出会い心を揺らす。 
                                           ステファーノはマーラの事情を知ったが、真摯な愛をマーラに捧げた。だがマーラはブーベのことを忘れなかった。 
                                           
                                           そして時がたち、ブーベはユーゴで捕らえられてイタリアに送還される。ブーベは殺人犯として裁判にかけられる。マーラも証人として出廷し、偽証しようとしたが嘘をつくことはできなかった。 
                                           ブーベは14年の懲役刑となった。 
                                           
                                           この間もステファーノはマーラに真剣な愛を捧げた。だがマーラは二週間に一度、刑務所のブーベに会いに行くことを決めた。 
                                           列車に乗って面会にいくマーラは偶然、ステファーノに再会し、それでももう7年経ったのだから、あと7年は、あっと言う間だと語る。 
                                           カルロ・ルスティケッリの主題曲が切なく流れる。<完>
                                           
                                           
                                          
                                                                                     『出演者』クラウディア・カルディナーレ ジョージ・チャキリス 
                                          『監 督』ルイジ・コメンチーニ 『音 楽』カルロ・ルスティケッリ 
                                          『製作国』イタリア、フランス  『配 給』ルックス・フィルム 
                                          『公開』1963年12月27日     『上映時間』110分 
                                          『製作会社』ヴィデス・チネマトグラフィカ | 
                                         
                                        
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                                                 戦後、1945年4月28日 ムッソリーニは、ミラノの処刑場(ロレート広場)へ護送され、イタリア社会共和国政府から派遣されたイタリア共産党のメンバーのヴァレリオ大佐に銃殺された。 
                                                 イタリア王国の独裁者ムッソリーニは、61年間の人生に幕を下ろす。 
                                                 ロレート広場が、ムッソリーニらファシストの処刑場としたのは1944年8月に反政府テロに対する報復として、イタリア社会共和国政府(ナチスの傀儡ファシズム政権)によるパルチザンの公開処刑が行われた場所であることがその選定理由だった。 
                                                 
                                                 ムッソリーニら地面に投げ出されていたファシストの複数の遺体は、北イタリア国民解放委員会を支持する群集によって、更に銃撃され、物を投げつけられ足蹴にされた。続いて見せしめとして遺体を建物から逆さ吊りにした。 
                                                 その後、ムッソリーニのファシスト政権を支持した国民の多くが、至る所で反ファシストの国民から報復を受けることになる。 
                                                 
                                                
                                                  
                                                    
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                                                      ムッソリーニが処刑されたミラノ中央駅『ロレート広場』 
                                                      (出典)Wikipedia | 
                                                     
                                                    
                                                      
                                                      
                                                        
                                                          
                                                            ミラノの印象 
                                                             
                                                             ミラノの印象ですが、ローマやフィレンツェ等の古い街並みと異なり、ファッションの都と称されるように、ビルや高級ブランド店が立ち並び、クルマの交通量も多く近代的な雰囲気でした。 
                                                             ムッソリーニが処刑されたロレート広場も見たのですが、群衆が集まるような雰囲気は想像できませんでした。 
                                                             
                                                             またミラノは路面電車や地下鉄などの公共交通も張り巡らされていて、札幌のような感じです。 
                                                             但し、ロレート広場や大聖堂ドゥオーモ広場といった広場が多いのは、やはり芸術の都や永遠の都と呼ばれている中世の建造物が多い、ヨーロッパの特徴です。  
                                                             
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                                                            日本語字幕を表示するには画面右下(設定 )で字幕「自動生成(日本語)」を指定します。但し正確ではありません。 | 
                                                           
                                                          
                                                            あらすじ 
                                                             
                                                             1943年9月8日、ピエトロ=バドリオ政権が連合軍に降伏した日、ナポリの路地裏でマンホールの蓋が、ためらいがちに開き、徴兵忌避者が見慣れない陽光に目を細めた。 
                                                             
                                                            「ピエトロ=バドリオは、1943年7月、イタリアでムッソリーニ政権を倒して成立し連合国軍に降伏。同時にドイツに宣戦布告したがローマを放棄して国民の信頼を裏切る」 
                                                             
                                                            「ラ・ウエール・エ・フィヌード!」 
                                                             頭上の群衆は狂乱の叫び声を上げた。 
                                                             シチリア島では戦争は終わった。しかし、ナポリではまだまだ終わっていなかった。 
                                                             
                                                             9月12日、イタリア軍守備隊が四方八方に退散する中、ファシストのパンツァー軍の戦車隊が轟音を立てて街に突入。 
                                                             続いて、ドイツ軍の飛行隊が街の主要なスラム街であるヴォメロに突入し市民を銃撃した。 
 
                                                             千年にわたって、地球のクズとして扱われてきたナポリの市民は怒りのあまり、彼らが常に嫌悪していた同盟国ドイツに対して英雄的な反乱を起こした。 
                                                             
                                                             ナポリの市民は、密輸された銃や弾薬が詰め込まれたマンホール、地下室、洞窟、下水道から彼らは突如現れ、血と栄光の歴史的な4日間で警鐘を鳴らし、ナポリからアルプスに至るまでの地下組織を目覚めさせた。<完> | 
                                                           
                                                          
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                                                             この映画は、イタリアに駐留していたナチス・ドイツ軍からナポリを解放するために戦った市民の4日間を描いた映画です。 
                                                             特にドイツ軍やファシスト相手に、大人とともに戦った幼い子供たちの姿が印象に残ります。 
                                                             
                                                             テーマ曲も人気があり、昔「こんばんは、関光夫です」で番組が始まったNHKFMの『夜のスクリーンミュージック』では『祖国は誰のものぞ』のテーマ曲 が毎週10位以内に入っていました。 
                                                             私の作品でも一時、このテーマ曲を「激動の北大史」に利用したこともありました。 
                                                             外国の軍隊と外人部隊が、体制維持が目的だとしても、自分の町に駐留しているのは非常に不愉快なことです。 | 
                                                           
                                                          
                                                            ナポリの印象
                                                             
                                                             ナポリも、ナポリ城を中心とした中世の建物が多い街並みで、観光かどうか分かりませんが、クルマの交通量は非常に多いです。 
                                                             市街地は海岸に面しており、有名なゲーテに「ナポリを見てから死ね (vedi Napoli e poi muori)]」と言わせたように、ヴェスヴィオ火山を背景とする風光明媚な景観で知られる観光都市です。 
                                                             ナポリ周辺にはポンペイの遺跡などの観光地があります。 
                                                             ナポリからポンペイまでの距離は約20km、クルマで40分くらいです。 
                                                             一番印象に残ったのは、ナポリ市民の人懐っこさです。 
                                                             大人でも子供でも気軽に近づいてきて挨拶をされます。 
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                                                  あらすじ 
                                                   
                                                   西暦1世紀前期、皇帝ネロが支配するローマ帝国の時代。マーカス・ヴィニシウス隊長(ロバート・テイラー)は3年に渡る遠征を終えてローマに凱旋した。ネロはマーカスの叔父ペトロニウスの甘言に浸りながら詩作と不品行にふけり、宮廷ではネロの妃ポッペアが幅を利かせていた。 
 
                                                   マーカスは、ローマ帝国に滅ぼされたリギ族の若い王女リジア(デボラ・カー)と知り合って、その気高い美しさに惹かれる。ネロの許可を得たマーカスはリジアを無理に祝宴に誘い求愛したが、リジアはマーカスを受け入れず姿を消す。 
                                                   マーカスはリジアの行方を探すと、12使徒の最長老、ペトロが主催するキリスト教徒の集会に参加しているところを発見する。 
 
                                                   しかし、リジアをガードする大男の従者はマーカスを叩きのめす。 
                                                   マーカスは、キリスト教徒の家に運ばれて介抱を受け、リジアは初めてマーカスに心を開き、二人は愛を確かめ合う。リジアはマーカスにキリスト教に改宗するよう促すが、マーカスは結局リジアの元を離れる。 
 
                                                   その頃ネロは、自らの詩作の題材探しと、ネロポリスという新しい首都を建設することを目的にローマに放火する。 
                                                   ローマ市街は大火により灰燼と化してしまう。 
                                                   更に民衆の叛乱を恐れたネロは妃ポッペアから「放火の首謀者をキリスト教徒と偽ればいい」と唆され、闘技場で彼らに弾圧を加え始めた。 
                                                   
                                                   また、ローマの放火と弾圧に強く反対した叔父ペトロニウスは、ネロに決別を告げる手紙を遺し服毒自殺を遂げる。マーカスは弾圧対象となったリジアを救おうとしたがネロの親衛隊に捕えられてしまう。 
 
                                                   一方、ローマから逃されていたペトロは神の光と遭遇し「主よ、何処へ行かれるのか(クォ・ヴァディス)」と問いかける。主(キリスト)はペトロが連れていた孤児ナザリウスに乗り移り「ローマ市民が私を求めている。彼らを見捨てるなら私自身がもう一度十字架にかかる」と告げる。それを聞いたペトロはローマへ引き返し、闘技場のローマ市民にネロの時代の終焉と主の永遠を訴えたが親衛隊に捕えられてしまう。 
 
                                                   マーカスは、まだキリストの教えを信じ切れていなかったが改宗を決意し、獄中でペトロの祝福を受けてリジアとの結婚式を挙げる。 
                                                   闘技場でリジアは猛牛をけしかけられるが、彼女をガードする大男の従者は、死闘の末に猛牛の息の根を止め、マーカスは部下に助けられて九死に一生を得る。 
                                                   マーカスはネロの悪行を告発、更に遠征していたガルバ将軍がローマに凱旋し、新皇帝に即位すると知らされたローマ市民は一斉蜂起。 
                                                   追い詰められたネロは、自らをそそのかした妃ポッペアを絞殺し、自分も元愛人でキリスト教徒の助けを借りて自害する。 
                                                   
                                                   暴君ネロの時代は終わり、自由の身となったマーカスは、リジアらと共にシチリアへ旅立っていく途中、ペテロがキリストと出逢ったアッピア街道の道端では、彼らの行く末を見守るように神の光が輝いていた。<完>
                                                   
                                                  
                                                    
                                                      
                                                         ペテロがキリストと出逢ったアッピア街道の道筋には、現在、ドミネ・クォ・ヴァディス教会が建てられ、礼拝堂にはペテロの前に現れたとされるイエス・キリストの足跡が遺跡として残されている。 
                                                         ローマ市民を救うために命がけで訴えたペテロは、キリスト教発展の契機となり、彼はカトリックの初代ローマ法王とされている。 | 
                                                       
                                                    
                                                   
                                                   
                                                  
                                                    
                                                      
                                                        
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                                                                日本語字幕を表示するには画面右下(設定 )で字幕「自動生成 
                                                                (日本語)」を指定します。但しあまり正確ではありません。 | 
                                                               
                                                            
                                                           
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                                                  『監督』マーヴィン・ルロイ 『原作』ヘンリク・シェンキェヴィチ  
                                                  『製作』サム・ジンバリスト 『製作国』 アメリカ合衆国 
                                                  『出演者』 ロバート・テイラー  デボラ・カー 
                                                  『音楽』 ミクロス・ローザ  『製作会社』 MGM 
                                                  『公開』 1951年11月 8日  『上映時間』171分
                                                   
                                                  
                                                    
                                                      
                                                        
                                                          
                                                          
                                                            
                                                              
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                                                   西暦64年、暴君ネロ支配下のローマ帝国。 
                                                   キリスト教徒の若い王女リジア(デボラ・カー)を愛したローマ軍の隊長マーカス(ロバート・テイラー)の恋物語。 
                                                   
                                                   この映画では、キリスト教徒の迫害シーンの残酷さが強調され過ぎています。それにしても、あのライオンはどのようにして撮ったんでしょう。サーカスから連れてきたとしても数が多すぎます。 
                                                   
                                                   物語では、暴君ネロというよりも、頭のネジが数本緩んだ人間の狂気さが非常に面白いのですが、よくぞ皇帝になれたものです。 
                                                   それと、二頭のヒョウを操る男たらしのネロの妃ポッペアも目立ちすぎ。この男たらしの妃も、よくぞネロの妃になれたものです。 
                                                   
                                                   ローマ炎上をキリスト教徒のせいにしたのは、妃ポッペアの入れ知恵というのは、非現実的であまりにも単純すぎます。 
                                                   ローマの皇帝が、妃の入れ知恵だけで、キリスト教徒の弾圧に動くとは思えません。他に様々な政治的な背景があったと思います。 
                                                   
                                                   70mm超大作「ベン・ハー」(1959)よりも8年も前、為替レートが、1ドル360円の時代、700万ドルの巨費を投じた大スペクタクル映画を製作したMGMも素晴らしい。 
                                                                       さすが「ライオン咆哮」のアメリカの老舗・世界のMGMです。
                                                                       
                                                                       | 
                                                                     
                                                                    
                                                                        | 
                                                                     
                                                                  
                                                                 
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                                                  あらすじ 
                                                   
                                                   有名なウィリアム・シェイクスピアの著名な戯曲を映画化したもので、イギリス出身のレナード・ホワイティングとオリヴィア・ハッセーが主演した。ニーノ・ロータが担当したテーマ曲も評判となり、映画音楽の代表的な名作として、現在に至るまで親しまれている。当時16歳のハッセーがヌードシーンを演じていることも話題となった。 
                                                   
                                                   十五世紀中頃、ベローナの町。二大名門として知られるモンタギュー家とキャピュレット家は、家長はもとより下男にいたるまで仇敵視しあう仲で血で血を洗う争いが絶えなかった。 
                                                   ある夜モンタギュー家の一人息子ロミオ(レナード・ホワイティング)はキャピュレット家の夜会にまぎれ込んだ。 
                                                   
                                                   そこで一人の若く美しい娘にすっかり魅了されてしまった。だがその令嬢がキャピュレット家の一人娘ジュリエット(オリビア・ハッセー)だと知ったとき嘆くのだった。宴のあと、去りかねたロミオは恋の手びきで月光の庭園をさまよった。するとバルコニーにジュリエットが現われ、二人は恋を告白、結婚を誓いあった。 
                                                   
                                                   翌日二人はロレンス神父の手により結婚式をあげたが、その帰り道、キャピュレット家のティボルトとモンタギューのマキューシオが争っているのに出会った。ロミオの止めるのも聞かず二人は剣をぬき、ティボルトはマキューシオを刺殺してしまった。 
                                                   キャピュレット卿は、ジュリエットと、領主の遠戚であるパリス伯爵との婚約を進めており、ジュリエットの意向も聞かず結婚の日取りまで決めてしまった。 
                                                   ジュリエットはロレンス神父のところへ相談に行った。 
                                                   すると神父は四十二時間仮死状態が続くという薬をあたえた。 
                                                   
                                                   ジュリエットが本当に死んでしまったと思ったロミオは、墓所のジュリエットの傍で毒をあおってしまったのである。 
                                                   やがて仮死状態からさめたジュリエットは倒れているロミオを見て驚き、唇に接吻してからロミオの短剣で自らの胸を刺した。 
                                                   折り重なって死んでいったベローナの若い恋人たち。 
                                                   
                                                   領主ベローナ公は、両家を強く叱りつけ、二人のなきがらを前に、両家は、長かった争いの愚かさに気づくのだった。<完>
                                                   
                                                  『出演者』 レナード・ホワイティング、オリヴィア・ハッセー 
                                                  『監 督』 フランコ・ゼフィレッリ 『音 楽』 ニーノ・ロータ 
                                                  『原 作』 ウィリアム・シェークスピア 『上映時間』 138分 
                                                   1968年公開/138分/イギリス、イタリア合作 
                                                   
                                                  
                                                   
                                                  <ベローナという町>
                                                   
                                                   ロミオとジュリエットの舞台となったベローナという町に観光で訪れたことがあります。静かで古い町並みで、現在も当時(映画で見るような)の面影が残っています。日本で言えば小京都と称されている金沢市の武家屋敷界隈のような感じです。ベローナの建物のほとんどはレンガ造りです。いつかそのときの思い出話をしたいと思います。
                                                   
                                                  
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                                          完全版はフランス語に吹き替えされています。日本語字幕を表示するときは画面右下(設定 )で字幕「自動生成(日本語)」を指定します。 | 
                                               
                                            
                                           
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                                                <あらすじ> 
                                           
                                           ヘブライ人のサムソン(ヴィクター・マチュア)は、ペリシテ人の支配下にある町の指導者であり保護者である。 
                                                 彼はセマダールというペリシテ人の女性と結婚する予定だが、彼女も軍事総督でペリシテ人のアフトゥールから求愛を受けていた。 
                                                 ペリシテ人のライオン狩りを前に、婚約者セマダールの家に忍び込んでいたサムソンは、彼女の姉デリラ(ヘディ・ラマー)に会う。 
 
                                                 サムソンはセマダールとの結婚の饗宴で、来賓(兵士)に30着の衣服の賭け金に基づいた謎かけをする。来賓はペリシテ人アトゥールにサムソンから答えを引き出すようにセマダールに脅迫させる。ここで、デリラが不穏な動きをして来賓に答えを教える。来賓は結婚式が終わる前にその答えでサムソンを辱める。サムソンは、セマダールが謎かけの答えを来賓に教えたものと勘違いする。 
                                                 
                                                 怒りのサムソンは外に出て、30人のペリシテ人を襲い、衣服を剥ぎ取って賭け金を払うが、戻ってきたとき、セマダールの父トゥバルが、彼女をペリシテ人のアトゥールと結婚させたことを知る。トゥバルはデリラを婚約者セマダールの代わりとして申し出るが、サムソンはデリラを拒否する。 
                                                 サムソンが婚約者セマダールの部屋で、ペリシテ人のアフトゥールを攻撃すると争いが起こり、セマダールと父トゥバルが殺害される。 
                                                 サムソンは復讐を誓い、ペリシテ人の畑を燃やすために去る。憤慨したデリラも、サムソンの拒絶と家族の死に対する復讐を誓う。 
                                                 
                                                 今やお尋ね者となったサムソンだが、ペリシテ人のキャラバンを襲撃することで復讐を続ける。 
                                                 ガザに向かう途中、サムソンはペリシテ人のアトゥールの戦車を倒し、数多くのペリシテ人の兵士を、ロバの顎骨を使って殴り殺す。 
                                                 
                                           ペリシテ人の領主たちがサムソンを倒す方法を悩んでいる中で、デリラにサムソンを誘惑させて、彼の超人的な力の秘密を探らせ、多額の銀を支払う代わりに刑罰のためにサムソンを引き渡すというアイデアを思いつく。 
                                                 デリラは、サムソンと偽りのロマンスを築くために何日も費やし、最終的に彼の”髪の毛”が力の源であることを知る。 
                                                 デリラは毒ワインでサムソンを制圧し、彼の髪を切ってしまう。 
                                                 弱体化したサムソンが目覚めると、ペリシテ人に捕らえられ、目を潰されて奴隷の仕事をさせられる。 
 
                                                 デリラは最初はサムソンの衰退を喜んだが、彼が失明したことを知って後悔する。何週間も罪悪感に苦しんだ後、牢にいるサムソンを訪ねて償いを決意し、そこでサムソンの力が蘇ってきたことを知る。 
 
                                                 神殿の饗宴の日、サムソンはペリシテ人の大勢の群衆の前に引き出される。デリラはサムソンを辱めるという口実で、サムソンの指示で神殿の二本の主要な柱の場所に案内する。 
                                                 サムソンが二本の柱の間に立つと、サムソンは柱を怪力で押しのける。柱が崩れ、神殿が崩壊し、サムソンとデリラ、そして数百人のペリシテ人が瓦礫の下に埋もれてしまう。<完>
                                                 
                                                 
                                          Samson and Delilah 
                                           
                                          『監督』 セシル・B・デミル  『脚本』 ジェシー・L・ラスキーJr 
                                                『出演者』 ヘディ・ラマー  ヴィクター・マチュア 他 
                                          『音楽』 ヴィクター・ヤング 『撮影』 ジョージ・バーンズ 
                                          『編集』 アン・ボーチェンズ 『製作会社』 パラマウント映画 
                                          『配給』 パラマウント映画  『公開』 1949年12月21日 
                                          『上映時間』 128分     『製作国』 アメリカ合衆国
                                                 
                                                
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                                                『あらすじ』 
                                                 紀元前48年、長く続いたエジプト王朝は衰退の一途をたどり、ローマの権勢の前に、滅亡の一歩手前であった。 
                                                 エジプトでは王朝の内乱が続き、まだ幼いプトレマイオス13世をファラオに擁立した近臣たちは、ファラオの姉であるクレオパトラ(エリザベス・テーラー)を王室から追放してしまう。 
                                                 
                                                 その頃、ローマ帝国の執政官ジュリアス・シーザー(レックス・ハリソン)は、政敵ポンペイウスを追ってエジプトのアレクサンドリアに入り、そこでクレオパトラと出会い、彼女の知性と美貌の虜になってしまう。 
                                                 シーザーはクレオパトラに協力し、プトレマイオス王との激しい戦の末に勝利を得る。そしてシーザーの後ろ盾を得たクレオパトラは、エジプトの女王に即位する。
                                                 
                                                
                                                 
                                                 ローマに戻ったシーザーは、強大な権力を高めていき”終身の独裁官”になると宣言。”終身の独裁官”ということは、事実上の国王、あるいは君主という存在になるため、共和政を守ろうとする元老院のブルータスらから反感を買う。 
                                                 その頃、クレオパトラは、シーザーを追ってローマへ渡り、愛と喜びをわかちあう。それも束の間、シーザーは、ブルータスらの手にかかって暗殺される。クレオパトラは、慌ただしくローマを逃れてエジプトに帰る。
                                                 
                                                 
                                                <ここで映画は休憩>
                                                 
                                                
                                                 
                                                 そして3年の月日が流れ、共和政ローマの政務官マーク・アントニー(リチャード・バートン)は、財政の窮乏をエジプトに活路を求め、クレオパトラを迎え、たちまち2人の恋の焔が燃える。 
                                                 
                                                 シーザーの姪の息子で、共和政ローマの政務官オクタヴィアヌスは、アントニーの遺言状の「アレキサンドリアへ葬って欲しい」という箇所を、”ローマの裏切り者”と決めつけ、クレオパトラとアントニーに戦争を仕掛ける。かくして、再びローマ人同士が戦うことになる。 
                                                 戦場はアントニーの軍勢が上陸したギリシャのアクティウムである。
                                                 
                                                
                                                 
                                                 しかし、アントニーの軍船は、オクタヴィアヌスの軍船に囲まれ、炎上し沈没する。クレオパトラはアントニー戦死の偽の知らせを受けて、アレキサンドリアへ敗走したため、アントニーは部下を見捨てて、クレオパトラの船を追いアクティウム海戦は敗戦する。 
 
                                                 アントニーはアレキサンドリアの宮殿に戻り、クレオパトラの死を聞いて自殺を図る。そしてアントニーは、クレオパトラのいる墓所に運ばれ、クレオパトラに抱かれながら息が絶える。 
                                                 クレオパトラは「黄金のドレス」を着て、果物篭に隠してあった毒蛇の牙を胸にあてて自殺する。39歳、波乱万丈の人生だった。<完> 
                                                 
                                                  
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